東京都の小池知事は12月1日に開会した東京都議会定例会で所信表明に臨み、自らの国政進出によって都政を困惑させたと陳謝しました。

 小池知事は所信表明の冒頭で「総選挙において、私自身の行動により多くの皆さまに困惑・ご心配をお掛けした。自らを厳しく省みて、都民第一・都民ファーストの姿勢で都政に専念したい」と述べ、自らの国政進出によって都政を困惑させたことを陳謝した上で、改めて都政に専念する姿勢を強調しました。

 一方、豊洲市場の追加対策工事を巡って入札の不調が相次ぎ、移転日程への影響が懸念されていることについては「豊洲市場の開場に向けて追加対策工事の実施と完了後の専門家会議による確認、農水相の認可手続きなど、一連の手続きを着実に進めていく」と述べ、これまで通りの説明にとどまりました。

 また東京都は、18歳未満の子どもが撮影した自分の裸の画像を悪用される被害を防ぐため、メールなどで画像を送るよう要求する行為を禁止する青少年育成条例の改正案を提出しました。施行されれば全国で初めてのことです。

<勢力図に変化 都議会の焦点は…>

 衆議院選挙以降の東京都議会の勢力図は、公明党が小池知事が特別顧問を務める「都民ファーストの会」との連携を解消するなど、大きく変化しています。こうした中で始まった今回の定例会のポイントを都政担当記者が展望します。

 本会議場に入った小池知事は、隣にいる副知事と笑顔で談笑するなどリラックスした雰囲気でしたが、今後は市場の移転問題で各会派からの追及が予想されます。これまで追加対策工事は入札不調が相次いでいますが、議会開会中に新たに6件の入札が開札されます。この結果によってはさらに工事が遅れ、2018年10月中旬の開場日にも影響が出てくる可能性があります。

 6日からの代表質問・一般質問では、各会派が小池知事に対して豊洲市場の問題についても質問する構えです。入札制度改革を批判する自民党の秋田幹事長は「私たちはとにかく前に進めたいだけ」と、小池知事を追及する姿勢を示しています。

 また、これまでと違った動きをしているのは、知事の国政進出に不快感を示し、都民ファーストの会との全面的な連携を解消した公明党です。本会議終了後、都議会公明党の東村幹事長は「是々非々で今後は臨んでいくという姿勢に変わりない。代表質問でスタンスを質問の中に反映させていきたい」と述べました。

 公明党は「必要に応じて、もともと手を組んでいた自民党とも協議する」としていて、今後、小池知事が提案する条例の審査にどのような影響があるのか、さらには知事との距離感をどう保つのかも焦点となります。

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